2024.05.13
こんにちは。播磨屋茶舗の赤松です。
以前の記事で、荒茶工場へ見学に行ってきました、というお話をしました。
そこで本日は、荒茶とは何か、をご説明しようと思うのですが、それにはお茶のつくり方のご説明をすると分かりやすいので、お茶はどのように出来るのかについてご説明します。
ちなみに、ここでいうお茶は「緑茶」のことを指しています。(紅茶や烏龍茶は作り方が異なります)
さて、お茶が出来るまでの段階を分けると3段階あります。
「生葉(なまは、なまよう)」
↓
「荒茶(あらちゃ)」
↓
「仕上茶(しあげちゃ)」
です。
「生葉」は、お茶畑から摘み取られた葉のことを指します。
その生葉は、荒茶工場という場所(農家さんが持っていたり、JAが管理していたり、複数の農家さんで共同管理していたりします)で、加工されます。
ここでは、 「酸化を止めるため 」に、「蒸して、揉む」作業が行われます。
「酸化を止める」というのはどういうことかというと、緑茶は酸化してしまうと一気に劣化してしまいます。具体的には、緑茶特有の香りがとび、色も赤に近づいてしまいます。
しかし、蒸すことでお茶の中の酸化酵素の働きを止め、酸化を防ぎます。これを「殺青」とも言います。
揉む意味は、主に、組織を壊すことでお茶を入れる時に浸出しやすくなるからです。
生葉が、上記の過程を経ると「荒茶」になります。
この「荒茶」が各地の製茶問屋に運ばれます。
荒茶から仕上茶までの工程については、かなりいろんなパターンがあります。
ほぼ荒茶の状態で仕上茶として販売する場合もあります。
ここでは、一般的な工程をご説明します。
まず、火入れという工程があります。それは、お茶を乾燥させ貯蔵できる状態にすることと、独特の香りを生みだし香味を向上させるために行われます。
次に選別です。ここでは主に茎や粉、異物を選別します。
最後に、合組(ごうぐみ)が行われます。いわゆる、ブレンドです。
いろんな農家さんのお茶を組み合わせる工程です。
これらが行われたものを「仕上茶」といいます。
この仕上茶が製茶問屋から小売店などに送られ、みなさんのお手元に届きます。
最近よく耳にする「シングルオリジン」というのは、この工程のある部分を変化させたお茶のことです。
シングルオリジンについても、またご説明したいと思います。
播磨屋茶舗本店では、このような、お茶についてのご説明を詳しくしております。ご予約制のお茶教室「茶歌舞伎」というサービスも行っております。ぜひお越しください。詳細は、https://harima-ya.jp/chakabuki/からどうぞ。
最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。