2021.02.02
今回は、製造方法による日本茶の分類についてご説明します。
製造方法によって「煎茶、玉露、かぶせ茶」「碾茶」「蒸し製玉緑茶」「釜炒り製玉緑茶」の4種類に分けられます。それぞれの作り方について大まかにご説明します。
この3種類は、栽培方法は違いますがそこから先の工程は基本的には同じになります。
大まかな流れとしては、「蒸す」→「揉む」→「乾燥させる」の3段階です。ここで農家さんが一番神経を使うのが最初の「蒸す」作業だそうです。
ちゃんと蒸しができないとその後の工程がうまくいっても、品質は良くならないそうです。目的は主に、酵素の失活と柔軟性の増加。
また、「揉む」工程はさらに「粗揉」「揉捻」「中揉」「精揉」の 4段階に分けられます。 それぞれの役割は少しずつ違いますが、大きな目的としては、水分を均一に除去すること、撚りながら細くすることです。
碾茶という言葉を聞いたことがある方は少ないかと思います。碾茶とは抹茶の原料のこと。碾茶を石臼などで細かく挽いたものが抹茶になります。
碾茶のもとになる葉は玉露などと同じように被覆栽培です。その後の工程の流れは「蒸す」→「冷やす」→「乾燥させる」→「選別する」です。
碾茶は「揉む」工程がありません。しない方が後で、茎や葉脈を選別しやすいからです。
そして碾茶の製造は、「冷やす」工程が特徴的です。散茶機という機械の中に風が下から上に吹いており、その中をお茶が吹き上げられながら通っていきます。
また、乾燥させる工程では、レンガに囲まれた炉の中で高温で乾燥させます。その後、茎や葉脈を選別します。
玉緑茶は勾玉状の形が特徴のお茶です。蒸し製玉緑茶の工程は、煎茶と似ているので味も同じような特徴になります。釜炒り製は、工程が大きく異なります。
「釜で炒る」→「揉む」→「乾燥させる」という工程です。釜で炒るのが重要なポイントで、香ばしい香りがし、苦みや青臭さがなくなります。
以上が、製造方法による日本茶の分類でした。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。